CAMPUS GENIUS AWARD BRONZE

受賞作品

lapsed Cam Union

ガジェット

平尾 修悟(作者/代表者)

関西大学

審査員・評価員コメント

残像(ブラー)に対する表現手法の探求である。ブラーは時間軸を伴うものである。映像処理において、過去のフレームと透明度を変えて重ねることで簡易的にブラー表現が可能であるが、この手法でブラーの精度を上げるためには、機械的に撮影速度を向上させる必要がある。もしくは、アルゴリズムによりフレーム間を補間する等の方法があるだろう。他方、写真におけるブラー効果は、任意時間に光を集めることにより生じる。そのため、1台のカメラで映像として連続的に静止画像を作り出そうとした場合に、ブラー効果を高くすればするほど、フレームレートが落ちる。しかし、作者は、この点を表現として取り込みつつも連続的に繋げようと試みる。2台のカメラから得られた時間軸のずれた静止画像をハーフミラーを通して1つに統合することで、独自のブラー効果を与える映像生成装置を作り上げた。その着想とアプローチはすばらしい。カメラ(レンズ)を用いたアナログ解法にこだわった技法を通して、光と時間に対する作者の哲学を感じる。一方で、出力映像だけを見ると、鑑賞者によっては、その狙いを汲み取れないかもしれない。アウトプットの提示の仕方にも今後期待したい。

評価員・藤木 淳