CAMPUS GENIUS AWARD GOLD

受賞作品

The President インターネット世界における欲望の肖像

写真

丸山 律子(作者/代表者)

武蔵野美術大学大学院

審査員・評価員コメント

アートは、「作家の意思」と「表現方法」と「提示の仕方」の3っつの要素で成り立つ。そもそもポートレートは、権力者が画家に指示して描かせる物だった。こう描かれたいという注文主の意図が、時間をかけてコツコツ描かれる。作者の意思で短時間で仕上げる似顔絵とは違う。丸山の作品は、インターネットに流布されるプレジデント候補者の写真に反応する視聴者に数に対応してその肖像は変化する。候補者の写真のビックデータを最新のプログラミング技術で加工される。まさに現代のポートレートだ。

審査員・陣内 利博


インターネットに存在するデータはあらゆる目的が混在している。固有名詞の検索結果から得られた複数の画像の平均化という単純な手法を用いながらも、その出力画像は閲覧者が共有する平均的なイメージ(傾向)であるとは限らない。それは、一般者のイメージを反映したもの(象徴)なのか、あるいは、一人もしくは数人の操作により意図的に作り上げられたもの(欲望)なのか。本作はそのようなインターネットに潜む危うさを醸し出している。

評価員・藤木 淳